富士山はジュエリー職人の私にとって親方

午後に曇り空となって、

何となく気持ちも重くなりがち。


そんな時、ふと観た先に

そびえ立っていた富士山です。


何か言いたげに感じたのは、

気のせいでしょうか。


残雪の富士は、

厳しさの中にも

何処か優しげに感じます。


仕事場でジュエリーを作っていて、

何か煮詰まったりする時も、

窓から富士を眺めています。


ホッとするんですよね。


あるべきものが、

そこにあるというだけで。


別に何もしてくれるわけでも

ないのに。


そういう存在を持っていることは、

幸せなことだと思うのです。


屋久杉に興味を持ったことも、

地にそびえ立つ姿は

富士と重なって 

見えていたのでしょうね。


今では、作品作りの上で

欠かせない大切な宝物と

なっています。


全ては富士山から

始まっているのです。


今日改めて観た富士は、

まるで職人の親方のようだなと

感じました。


まるで生前の

ジュエリー職人の父のよう。


半端なものは出来ないなと、

気を引き締めて作業机の前に座った

私なのでした。